12月6日に会見を終えた新入団選手たち。来季からライオンズの一員になる彼らのことをファンの皆さまにより知っていただくために、今年も昨年に引き続き担当スカウトインタビューを実施!
今回は児玉亮涼(りょうすけ)選手について、担当の後藤スカウトにお伺いしました!
★児玉亮涼 選手(担当:後藤光貴スカウト)
身長165センチと小柄ながら、大学、社会人の中でもひときわ光る高い守備力を持つ児玉亮涼選手。
後藤スカウトも「職人になってほしい」と語る児玉選手の持つ魅力についてお伺いした。
今、ライオンズで守備といえば、ゴールデングラブも受賞した源田壮亮選手や外崎修汰選手が思い浮かぶ。そんな守備の名手たちにも負けたくないと入団会見でも話していた児玉選手の強みはやはり「守備力」、そしてその守備力を支える「野球勘」だと後藤スカウトは語る。
決して派手さがあるわけではない。けれど、いつ見ても常に高い水準を持ち、チームを支える堅実な守備こそが、惚れ込んだ部分だ。
「例えば、打者や投手が投げる球に対するポジショニングがいい。当たり前かもしれませんが、ひとつひとつ守備位置を変えているから、本来なら内野を抜けているような打球が抜けないんです」と後藤スカウトは話してくれたが、それを当たり前に行えることこそが、児玉選手の”守備力”、そしてその“野球勘”の高さを表している。
「大阪ガスの監督さんからも、よく”守備で助けられた”と聞いています」と笑う後藤スカウト。その大阪ガスでの1年目のプレーを見たことが、児玉選手を追いかけるきっかけになったそうだ。
最初の印象は「ちっちゃい遊撃手やなあ」。だが、体格を補って余りある俊敏な守備、動きが目を引いた。「本当にいい動きをするなあと思って、それから追いかけるようになりましたね」と続けた後藤スカウトは、その小柄な体躯と俊敏性を活かした「走塁」も、守備だけではない武器になると見ている。
「盗塁スタートの勢いや思い切りの良さもそうですし、ちょっとしたポテンヒットを2塁打にしたり、積極的な走塁をしていましたね」と言う通り、児玉選手自身も、守備だけではなく走塁を自分のセールスポイントとして挙げている。
期待しているのは、それだけではない。後藤スカウトが口にした「”職人”になってもらいたい」という言葉は、即戦力になれるポテンシャルを持つ児玉選手だからこそだ。大阪ガスの1年目では見ている限り打撃の面にまだまだ課題があったそうだが、ドラフト直前には「きれいなセンター前を打ったり、広角に打ち分けられる器用さが身について、打撃に強さが出てきた」と、大きく成長した部分についても話してくれた。
「試合の状況に応じて、ベンチが考えていることを実践してほしいですね。守備だけでなく打撃でも、チームの期待に応えるプレーができる選手なのでそこをアピールできれば」と後藤スカウトが期待する守備、走塁、そして野球センスの高さは前述の通りだ。もちろん「小柄だからこそ人一番身体を使うと思うので、筋肉の質を上げ、けがをしない身体づくりを」という通り、打撃や守備の面だけではなく、児玉選手ならではの課題もある。しかしそれは、児玉選手の魅力とも直結する。後藤スカウトの目を引いたその俊敏性は、小柄な児玉選手だからこそ発揮できるものだ。
試合中の積極性とは裏腹に、普段は少しのほほんとした、やわらかな性格だという児玉選手。素晴らしいポテンシャルとそれらの人間性も持ち合わせたがこれからどう磨かれていくのか、我々も目が離せない。
「即戦力の期待はあると思いますが、十分に自分の持ち味を発揮して、相手チームの嫌がるような、そして出塁率の高い選手になってもらえればと思います」
【後藤スカウト プロフィール】
後藤 光貴(ごとう みつたか)
1974年8月27日生 福井県出身
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