1988年
豪打復活!リーグ4連覇

年間勝率2厘差で近鉄を振り切りリーグ4連覇を達成した。日本シリーズでは中日を退け、V3を成し遂げた。

パ・リーグは西武と猛牛打線擁する近鉄による熾烈な優勝争いが繰り広げられた。

先に日程を終了した西武が、近鉄の試合結果を待つという展開で、最終日、近鉄はロッテとのダブルヘッダーを1勝1分で終わり、西武の優勝となった。

史上に残る劇的な幕切れで、ファンの心を奮い立たせるシーズンであった。
開幕当初は前年と同様に貧打の打撃陣を強力な投手陣がカバーする戦いが続いた。しかし後半戦にかけ、豪打が復活した。石毛宏典、秋山幸二、清原和博、伊東勤、辻発彦に加えて中日からトレードで入団した平野謙や新外国人バークレオが活躍した。

特に、長打力を維持して打率を上げた秋山と完全に復調した清原、シーズン満塁弾4本のバークレオのクリーンアップは強力であった。バークレオは日本で育成した外国人選手という意味で、助っ人の概念を新たにさせる存在となった。

投手陣は、前半戦出場なしの東尾修、不調の工藤公康の穴を若きエース渡辺久信、入団2年目の森山良二、安定感のある郭泰源がカバーした。渡辺久信が最多勝、森山が新人王、郭が最高勝率のタイトルを獲得したこともその裏付けである。

中日との日本シリーズでは、第5戦、23年ぶり史上2度目となるサヨナラ勝ちでの優勝で2度目の日本一を決めた。リーグ4連覇、日本シリーズ3連覇、まさしく「常勝西武、黄金時代」であった。

シーズンオフ、西鉄から西武まで長きにわたりライオンズを支えた東尾修が引退した。

監修:杉山茂(スポーツプロデューサー)

スローガン

「鍛える」

取得タイトル

最優秀新人
森山 良二
最多勝利
渡辺 久信
最高勝率
郭 泰源

主力選手成績

打者

選手名 打率 試合 打数 得点 安打 二塁打 三塁打 本塁打 打点 盗塁
平野 謙 0.303 130 508 75 154 24 2 7 46 18
秋山 幸二 0.292 130 517 93 151 23 2 38 103 20
清原 和博 0.286 130 451 97 129 21 0 31 77 5
バークレオ 0.268 118 366 67 98 10 2 38 90 3

投手

選手名 防御率 試合 セーブ 完投 完封 投球回 奪三振 失点
郭 泰源 2.41 19 13 3 1 15 1 149 76 50
渡辺 久信 3.60 28 15 7 0 14 3 185 123 79
工藤 公康 3.79 24 10 10 1 11 2 159 94 77
森山 良二 3.46 28 10 9 0 10 2 169 77 72

順位

順位 チーム
優勝 西武 130 73 51 6 0.589 -
2 近鉄 130 74 52 4 0.587 0.0
3 日本ハム 130 62 65 3 0.488 12.5
4 阪急 130 60 68 2 0.469 15.0
5 南海 130 58 71 1 0.450 17.5
6 ロッテ 130 54 74 2 0.422 21.0